こんにちは、こんばんは。体調不良でしばらく休んでおりましたオモチノです。
皆の衆はいかがお過ごしでしょうか。
まだ気温が高くて残暑が厳しいですが、コンビニエンスストアで陳列する商品などを見ても季節の移ろいを感じますね。よくアイスコーナーでチョコミントを探して買っていましたが、今となってはその姿はもうありません。
僕が求めるのは栗じゃない。芋でもねえ。あの爽やかで口当たりの良いチョコミントを欲しているんです。
だったら、冷蔵庫で冷やした歯磨き粉でも舐めてろよという声が聞こえてきそうですが、ひとつ言わせてください。
なぜ歯磨き粉なのだ。あまり、あの味に興味がない人ほど、それにたとえたがる。
いいですか。僕が話しているのはチョコミントです。チョコがあっての、ミントなんですよ。そこを忘れないでほしいです。
歯磨き粉は〝チョコミント〟じゃなくて〝ミント〟だから……憶えといてください。
……で、何の話でしたっけ。ああ、そうだ。
物語の登場人物の話でしたね。じつは、既に記事のテーマには触れたつもりです。
え? 前述にはチョコミントの熱弁しか書かれていませんが、と思っているそこのあなた。
さきほど僕が演じた〝チョコミント好きな人間〟こそが今回の記事のテーマである人間形成です。
では、本題に入りましょう。
目次
プロフィールの重要性
どういった物語を書きたいのか。その内容を表現する際に、欠かせない作業があります。それが登場人物の作成です。この人間形成が物語に深みを与えてくれます。
中には物語よりも先に、登場人物を作るという方もいらっしゃいます。
それほど登場人物のプロフィール作成の工程は重要です。因みに僕は物語優先派です。
舞台の構想を練って、その世界にどんな人物を配置するかを考えていきます。
プロフィール作成のポイント
試行錯誤して導きだした現在のプロフィールの作成で最低限必要な情報は以下になります。
詳細は後述を参考していただき、まずは内容をご確認ください。
- 名前、性別、年齢、職業
- 人物の達成したい目的 ※性格の特徴(長所、短所)を含める
- 目的を達成したい理由 ※性格の特徴(長所、短所)を含める
冒頭のうざったいほどのチョコミント愛ス野郎を思い出してください。
口調や思想から思い浮かべた彼は、どんな人物だったでしょうか。
物語に登場させるには情報が不足しています。そんな時は想像します。
このように物語に必要であれば情報を付け足すという方法をとっています。
物語制作を手探りでやっていた当初は、とにかく人物のプロフィールを細かく作り込みました。
しかし、成功はしなかったです。それはなぜか。理由については次の2点です。
①物語が必要以上に膨らみすぎる
プロフィールに情報を詰め込みすぎたことにより、比例して物語も膨らみました。一見、これの何が悪いのかわかりづらいですよね。長編を制作していた当時、この問題に気づきませんでした。
作成した情報盛りだくさんの人物を物語に落とし込むとどうなるか。結果、無駄なエピソードが増えただけでした。長編に慣れておらず完成間近で絶望を味わいました。いけると思った構想は、単なる嵩増しでしかなかったのです。
こんな人物を物語に登場させたいを優先するよりもこの物語に適切な人物を配置していくという考え方にいつしか切り替わりました。
冷静になって俯瞰すれば見える問題です。あまり余計な情報を付け足すと、あれも表現したい、これも表現したいと欲張りな気持ちになって、本来語るべき物語が複雑化していきます。
文庫本サイズの小さなバッグに分厚い辞書は入らないです。詰め込み過ぎてバッグを破壊し、失敗を繰り返してきました。創造する物語に見合った人物を作成することが大事です。
②そもそも物語に登場しない
細かく設定しても物語に登場しないことが多かったです。プロフィールの設定のため、数十件にも及ぶ項目を表にして情報を埋めたこともありました。その作業は人間を一人作るだけで大変でした。
詳細を語ることが悪いわけではありません。物語を想像するうえでは、情報が多い方が非常に便利です。
ただし、詳細を詰めても問題はありませんが、登場人物は一人ではありません。複数人の詳細なプロフィールを用意するだけで心が折れてしまうかもしれないです。
映画やドラマでも提示される情報は限られています。人物によっても情報量は異なります。主役以上に脇役の情報を盛り込んでも、「出しゃばるな」となりそうですよね。
最低限のプロフィール
では、プロフィールには最低限どれだけの情報があれば事足りるのか。
想像する物語の規模にもよりますが、以下の内容があればひとまず安心だと考えています。
- 名前、性別、年齢、職業
- 人物の達成したい目的 ※性格の特徴(長所、短所)を含める
- 目的を達成したい理由 ※性格の特徴(長所、短所)を含める
ひとつずつ見ていきましょう。
①名前、性別、年齢、職業
人物の基本的な情報を埋めていきます。
「名前」、「性別」、「年齢」、「職業」これだけあれば相関図にも表示できますし、物語では具体的に語らなくても例えばイラスト1点だけでもおおよその情報は確認できます。
②人物の達成したい目的 ※性格の特徴(長所、短所)を含める
人物が達成したい目的を文章で書いていきます。そこには性格の特徴を含めたかたちで書き記します。
例えばその人物が目的を果たすためにはどんな方法をとるのか。また、性格の特徴を添えることが大事です。目的の達成方法が消極的か、強引か、誠実か、人を欺くのか、などです。
③目的を達成したい理由 ※性格の特徴(長所、短所)を含める
さきほど②で人物が達成したい目的を記載しました。こちらと同じく文章で理由を書いていきます。
思い浮かばなければ目的が生まれた理由から考えるといいですね。人物のバックボーンを想像すると書きやすいかもしれません。目的があるなら、それを達成したい理由、つまり原動力があるはずですからそれを書いていきます。
(例)自身の優しさ故に人から騙されて大切な何かを失った。それを取り返したい、もしくは復讐したい、など。
プロフィールに付け足す情報
物語を開始から終了まで想像していきながら、必要であれば各人物の情報を付け足せばいいのです。
現在ではこの方法に落ち着いています。
最後に実際に作成した簡単なプロフィールを紹介していきます。
まだ作成段階ですが、「ゲストキャラクター」と「メインキャラクター」をそれぞれ簡単に書いています。内容は変更の予定ありです。
■■■ ゲストキャラクター ■■■
エピソードごとに登場する人物で、一話完結型の使い切りキャラクターです。
■永澤 桃李(ながさわ とおり)
説明文:
桃李は強情で頑固な性格の持ち主で、常に高い目標を掲げるものの、思うように成果を出せず、転職を繰り返している。家業の酒造所を継ぐよう親戚から圧をかけられるも、頑なに拒んでいる。しかし、年老いていく両親を気にかける一面もある。内心ではいつか自分が後を継ぐという意識があるものの、親からは期待されていないと感じている。理央奈とはエデン時代に出会い、店の常連客だった。しかし、理央奈が自分の店を持つようになってからは疎遠になった。
その後、理央奈が娼婦になったと麻里子から聞かされ、桃李は驚きと複雑な感情を抱いた。あることがきっかけで再び理央奈に接触する。
■蛯沼 理央奈(えびぬま りおな)
説明文:
理央奈は田舎の父に仕送りするため、29歳でガールズバー『LOTUS』の責任者として働き始めたが、1年も経たずに店は潰れてしまう。店が潰れた原因は、前職で麻里子を裏切ったことにあった。そのことで多額の借金を背負うこととなり、返済のために娼婦として働く道を選んだ。持ち前の美貌と実年齢よりも若く見える容姿により、娼婦としての仕事を続けることができた。
明るい性格で、どんな辛い状況でも家族と養蜂場を経営する夢を支えにして頑張っていたが、ある秋の夜、彼女はホテルの一室で客と思われる男性とともに遺体として発見された。
■富樫 麻里子(とがし まりこ)
説明文:
麻里子は53歳、高級クラブ『エデン』のオーナーママで、全国に支店を展開するカリスマ的な存在。経営手腕で業界内外から注目され、表向きは優雅で落ち着きがあり、スタッフを家族のように大切にしている。しかし、裏切りには執念深く反応し、容赦ない報復をすることで知られている。スタッフや顧客からは慕われる一方、その裏に恐怖も抱かれ、逆らう者は不幸な結末を迎えることが暗黙の了解である。裏社会とも深い繋がりを持ち、過去には競合クラブを潰し、裏切り者を消すような行動を取ることもあり、彼女に逆らうことは業界内でタブー視されている。信頼できる者には惜しみない支援をするが、一度でも裏切れば徹底的に追い詰める冷徹な一面も持っている。
■櫛田 剛(くしだ つよし)
説明文:
櫛田は理央奈に一方的に好意を寄せて、彼女が上京する際に自らも追いかけていく。彼女が高級クラブ『エデン』で働いていることを知り、客として足を運び、オーナーママの麻里子とも親しくなる。理央奈が突然店を辞め、事業に失敗したと聞かされ、その上彼女が娼婦になったことを麻里子から告げる。「たまには遊んであげてちょうだいな」と麻里子に言われ、櫛田は再び理央奈に近づいていく。
■蛯沼 悟(えびぬま さとる)
説明文:
悟は、環境保護への強い信念を持つ再生可能エネルギー技術者として、多くの経験を積んできた。再生エネルギーの普及が生態系に与える影響を調査するプロジェクトで、特に蜜蜂の生態に深く関わり、太陽光パネルや風力タービンが蜜蜂の行動に及ぼす影響を研究したことをきっかけに、蜜蜂の重要性とその魅力に強く惹かれるようになった。環境保護の重要性を改めて感じた悟は、養蜂家を目指すことを決意し、その活動場所として地元の福島県の田舎を選ぶ。また、同時期に息子が足の病気でイジメを受けている状況を知ったことも、福島への移転を後押しする大きな要因となった。
■■■ メインキャラクター ■■■
どのエピソードにも登場する固定キャラクターです。今回は男女のW主役を考えています。刑事だけだと警察組織を中心になりそうだったので、女性を追加しました。ただ、どんな人物にするかは検討中で、毎回事件に関与させて星乃たちと行動する理由や目的、事件解決にあたりどのような役割として置くかを考えています。今回は刑事二名をご紹介します。
■星乃 詩人(ほしの うたひと)
星乃は警視庁捜査一課の警部補で、高度な推理力と冷静な判断力を持ち、事件を客観的に解決する優秀な刑事。しかし、事件解決のためには手段を選ばず、感情面の配慮に欠けるため、関係者に無用な心の負担をかけることがある。
チームとの連携が弱く、孤立しがちですが、豊富な経験と実績から職場では一目置かれる存在。ただし、自信家でプライドが高いため、一部の同僚からは接するのが面倒臭いと思われている。
刑事になったのは高校二年の夏、当時15歳の妹が連続通り魔事件に巻き込まれて死亡したことがきっかけ。妹の死は彼に深い傷を残し、未だに犯人が捕まっていないことが星乃の心に消えない痛みを与えている。妹の無念を晴らすべく、表向きでは犯人を自らの手で捕まえるために刑事になったとしているが、本心は犯人への復讐が目的である。
■東雲 泰河(しののめ たいが)
説明文:
星乃の部下、巡査部長。明るく社交的で、人懐っこい性格。異性に惚れっぽく、一目惚れすることもしばしばだが、関係は長続きしないことが多い。そのため、職場では「女好き」と揶揄されることもあるが、泰河自身は気にせず楽しんでいる。仕事には熱心で、特に女性絡みの事件には人一倍やる気を見せる。星乃とは対照的に、物事を深く考え込まず、直感で動くタイプ。中学生の頃、泰河はクラスメイトの好きな女の子がいじめを受けていることを知り、勇気を出して彼女を守った。いじめは収まったが、彼女はその後、家庭の事情で転校することになった。転校する前夜、彼女は泰河に「いじめから救ってくれてありがとう」と感謝を伝え、「あなたは絶対に刑事になるべきだ」と言い残した。その言葉が泰河の心に深く刻まれ、刑事になることを目指すきっかけとなった。
以上、長くなりましたが今回はこれにて終了です。
最後に人物相関図を見ていただきお別れしましょう。これがあるだけで登場人物を把握しやすいです。ただし、こちらは一部情報が古いものだということをご容赦ください。
人物相関図
最後まで読んでいただきありがとうございました。